ヒシジマのおんがくだいすき!

ヒシジマによる思考の肥溜めでありチラ裏 覗け 茶でも飲め

Futurism - Deerhunter

Deerhunterの『 Why Hasn't Everything Already Disappeared?』しか聴きたくない夜もある (名前が覚えられんので最新のヤツ、紫のヤツ等と呼んでいる)。

なぜそのような夜が訪れるのか?

それは、その「なんともいえなさ」にあると私は睨んでいる

このアルバム、喜怒哀楽のどれにも当てはまらないのである

しかし、無感情状態とも思わない。
つまりこのアルバム、感情が迷子なのである

そのため自分の感情が迷子になっているとき、同じく迷子であるこのアルバムが、一緒に困ってくれているということなのかもしれない

助け合いの精神を持った、やさしいアルバムなのですね...

余談だが他に例を挙げるとZAZEN BOYSでも同じ現象が起こったりする

もともと余談しかしてないだろうとか思った人。明日はあなたの頭上のみ雨です

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さて、耽美的かつどこか幻想的な魅力にあふれた本作ですが、その中でもヒシジマイチオシの曲、「Futurism」を取り上げてみたいと思うゾ

個人的に、とても不思議な曲だと感じている

大学生くらいの頃から「Futurism」のような曲が作れたらなあと思っているのだけれど、うまくいった試しがない

あのえも言われぬ流麗さと浮遊感は一体どこから湧いてくるのだろう

この曲のヴァースはギター、ベース、ドラム共に「ジャッ、ジャッ、ジャッ」と表拍で合わせている。そんなことをしては中途半端にビート感が出てしまい曲の風情を邪魔していまいそうなものだが、この曲にはその邪魔なビート感がまるで無い。効果的な方面でしか機能していないのだ。なんなんだ。

この曲を聴いて「相変わらず不思議だな〜」などと思いつつ、夜のまちを自動的に歩いていたところ、よくよく考えたらこの曲、ヴァースしかないということにふと気づいた。今更すぎる。何年越しだよ

普段、自作曲の構成に頭を悩ませているヒシジマを後目にブラッドフォード・コックスはヴァースだけでヒシジマを大満足させていたというワケだ


参りました。

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